年金

3分でわかる障害年金|対象者や支給金額を解説

1月 23, 2020

3分でわかる障害年金|対象者や支給金額を解説

障害年金のことご存知ですか?

ここでは障害年金の対象者や、年金の支給条件、支給金額などを解説します。

障害年金とは

障害年金とは、病気や怪我で重い障害を負ってしまい、仕事で生計を立てるのが困難になった人へ支給される年金です。

一般的な老後にもらう年金と違い、障害年金は若い世代の方でも受け取ることができます。年齢に関係なく、あくまでもその障害状態で判断されるのです。

また、障害年金には、国民年金の「障害基礎年金」と厚生年金保険の「障害厚生年金」があります。

それぞれ加入して、保険料を納めていれば、対象の年金をもらうことができます。

尚、障害年金には、「年金」として支給されるものと、「一時金」として支給されるものがあります。これは障害の重さによって異なります。

それでは、障害基礎年金と障害厚生年金の概要について見ていきましょう。

障害基礎年金

障害基礎年金は下記のように定められています。

国民年金に加入している間、または20歳前(年金制度に加入していない期間)、もしくは60歳以上65歳未満(年金制度に加入していない期間で日本に住んでいる間)に、初診日(障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日)のある病気やケガで、法令により定められた障害等級表(1級・2級)による障害の状態にあるときは障害基礎年金が支給されます。

引用:障害年金とは|日本年金機構

ポイントを整理します。

  • 20歳前に初めて診察を受けた病気や怪我も対象となる
  • 60〜65歳未満の年金未加入時期に初診日があっても対象となる
  • 障害等級の1級か2級に該当したら支給される

障害厚生年金

障害厚生年金は下記の通り定められています。

厚生年金に加入している間に初診日のある病気やケガで障害基礎年金の1級または2級に該当する障害の状態になったときは、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。

また、障害の状態が2級に該当しない軽い程度の障害のときは3級の障害厚生年金が支給されます。

なお、初診日から5年以内に病気やケガが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには障害手当金(一時金)が支給されます。
引用:障害年金とは|日本年金機構

ポイントを整理します。

  • 障害基礎年金に更にプラスされる形で支給される
  • 2級までの範囲に該当しなくても3級に該当すれば対象となる
  • 軽い障害の場合でも一時金が支給される

対象者・条件|誰がもらえるの?

障害年金はどんな人がもらえるのか。
もらうための条件や対象者を詳しく見ていきましょう。

条件
  1. 国民年金か厚生年金に加入していること
  2. 加入中に初診日があること
  3. 保険料の納付要件を満たしていること
  4. 障害等級に該当する状態にあること

例外
・国民年金は、20歳未満に初診日がある場合も対象(年金加入前でも対象)
・国民年金は、60~65歳未満に初診日がある場合も対象(年金未加入期間でも対象)

保険料の納付要件、および障害等級については詳細を補足いたします。

保険料の納付要件を満たしていること

保険料の納付要件は下記の通り定められています。

初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要です。
(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

引用:障害厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法|日本年金機構

原則的は3分の2以上の保険料を納付していることが必要です。

但し、初診日が65歳未満であれば、初診日のあった直近の1年に未納がなければ条件をクリアできます。

障害等級に該当する状態にあること

国民年金と厚生年金保険では、条件が異なります。

国民年金は障害等級1~2級、厚生年金保険は障害等級1~3級に当てはまることが条件となります。

いづれにしても、初診日から1年6ヶ月を経過した日に、障害状態にあると認定されると、障害年金の受給対象となります。(その間に治療の施しようがなくなり、できる範囲による治療を終えた場合は、それを治った日として、1年6ヶ月を待たずに治った日を障害の認定日とします。)

また、1年6ヶ月経過時点で障害等級に該当しなかった方でも、65歳になる前に該当した場合は、受給対象となることができます。

尚、国民年金においては、20歳になった時点で障害等級に該当していれば、こちらも対象となります。

障害の認定基準

障害年金の対象となる病気や怪我は、手足の障害などのほか、精神障害やがん、糖尿病なども対象になります。主なものは次の通りです。

外部障害
眼、聴覚、肢体(手足など)の障害など
精神障害
統合失調症、うつ病、認知障害、てんかん、知的障害、発達障害など
内部障害
呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病、がんなど

障害等級の例は、以下の通りです。

1級
・両上肢の機能に著しい障害を有するもの
・両下肢の機能に著しい障害を有するもの
・両眼の視力の和が0.04以下のもの(原則として矯正視力)
・両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
・その他
2級
・1上肢の機能に著しい障害を有するもの
・1下肢の機能に著しい障害を有するもの
・両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの(原則として矯正視力)
・両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
・その他
3級
・両眼の視力が0.1以下のもの(原則として矯正視力)
・その他

引用:障害厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法|日本年金機構

詳細を確認したい方は、こちらもご確認ください。

支給金額|いくらもらえるの?

金額は国民年金の「障害基礎年金」と厚生年金保険の「障害厚生年金」で異なります。

障害基礎年金|国民年金

【1級】 老齢基礎年金の満額(780,100円)×1.25 + 子の加算
【2級】 老齢基礎年金の満額(780,100円) + 子の加算

子の加算
第1子・第2子:一人につき224,500円
第3子以降:一人につき74,800円

ここでいう「子」とは、下記に該当する子どもが対象となります。
・18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
・20歳未満で障害等級1級または2級の障害者

2級に該当する人は、老後の年金に子どもに応じた加算額がもらえ、1級に該当する人は老後の年金の1.25倍もらえるということになります。

具体的な受給金額もイメージしてみましょう。

障害等級2級に該当する方に、「子(18歳未満)」がいる場合の障害基礎年金の額は、1,004,600円(=780,100円+224,500円)になります。月額に換算すると約8.3万円ですね。

障害厚生年金の要件を満たしている方であれば、これに加えて障害厚生年金が支給されます。

障害厚生年金|厚生年金保険

【1級】(報酬比例の年金額) × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(224,500円)〕*

【2級】(報酬比例の年金額) + 〔配偶者の加給年金額(224,500円)〕*

【3級】(報酬比例の年金額) 最低保障額 585,100円

*その方に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときに加算されます。

報酬比例の年金額は次のように計算します。

通常の年金額は、《1》の式によって計算されます。

但し、《1》の式によって計算された額が、《2》の式によって計算された額を下回る場合には、《2》の式によって計算された額が年金額となります。

《1》報酬比例部分の年金額(本来水準)

報酬比例部分の年金額(本来水準)

引用:障害厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)|日本年金機構

《2》報酬比例部分の年金額(従前額保障)

(従前額保障とは、平成6年の水準で標準報酬を再評価し、年金額を計算したものです。)

画像報酬比例部分の年金額(従前額保障)

引用:障害厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)|日本年金機構

これだけだとややこしいですね。

平均報酬月額は収入を現します。『収入』と『被保険者期間』によって、年金額が変動します。

被保険者期間は、基本的には保険料を納付した期間がカウントされますが、支払いの免除を受けた場合はその期間もカウントされます。

尚、『被保険者期間』の月数が300に満たない場合、支給額を計算する際に300月で計算する《300月保障》があります。

300月は年にすると25年です。《300月保障》のおかげで、25年分の保険料を納めた場合と同等の年金を受け取ることができるのです。

具体的な金額もイメージしてみましょう。

障害等級に該当した方の『収入』と『被保険者期間』の違いで、どの程度の金額になるか整理してみます。

障害厚生年金|受給金額の計算例

収入
(平均標準報酬額)
厚生年金の加入期間
25年(300月) 30年(360月) 35年(400月) 40年(480月)
15万円 ¥184,984 ¥221,981 ¥258,977 ¥295,974
20万円 ¥246,645 ¥295,974 ¥345,303 ¥394,632
30万円 ¥369,968 ¥443,961 ¥517,955 ¥591,948
40万円 ¥493,290 ¥591,948 ¥690,606 ¥789,264
50万円 ¥616,613 ¥739,935 ¥863,258 ¥986,580

前述の計算式《1》を用いて、全て平均標準報酬額として算出しています。
(平均標準報酬額×5.481/1000×月数×3/4で計算)

ここではあくまでもイメージを掴みやすくすることを目的としておりますので、個別の正確な金額はお近くの年金事務所で確認するか、社労士さんに相談しましょう。

例えば、月収20万円の方が障害等級2級に該当した場合で、被保険者期間が300に満たない場合には《300月保障》が適用されます。そうすると、246,645円が遺族厚生年金として支給されます。月額に換算すると約2万円です。

65歳未満の配偶者がいる方は、これに224,500円が加算されます。月額換算で約1.8万円です。合計すると、月で3.8万円になりますね。

障害等級の1〜2級に該当する「厚生年金保険の加入者」の方は、障害基礎年金と障害厚生年金の2つがもらえることになります。

前述の障害基礎年金の計算例と足し合わせると、このケースでは約12.1万円が月額の障害年金となります。

支給期間|どれくらいの期間もらえるの?

障害の状態にもよりますが、基本的には障害等級に該当する障害の状態にある限り、継続的に受給することができます。

そのため定期的に、障害状態を報告する必要はあります。

受給方法・申請手続き|どうやったらもらえるの?

障害年金は手続きが複雑なため、社会保険労務士さんへ相談するのがオススメです。

初回の相談は無料で対応してくるところも多いです。ホームページなどで、相談料を事前に確認して問い合わせてみるのがよいでしょう。

とりあえず自分でやってみようと思った方は、お近くの市役所や年金事務所などで相談してみましょう。

そこで難しいと思ったら、社労士さんに相談でもいいですね。

まとめ

ポイントを整理します。

  • 障害年金は障害状態にあれば若い世代も受給できる
  • 国民年金と厚生年金では条件が異なる
  • 老齢年金よりも受給金額は多い
  • この記事を書いた人
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Shahot編集部 【監修】鈴木社会保険労務士事務所

Shahot編集部です。 わかりづらいことが多い社会保障制度。誰でもわかりやすく、使いやすくなるような情報を発信します。 社会保障の専門家である社会保険労務士が記事を監修しています。 [→Shahotとは

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