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失業保険を受給中のアルバイトや副業|3つの減額パターン整理!不正申告はペナルティ

11月 25, 2019

【アルバイトや副業は?】失業保険(手当)をもらえる条件

  • アルバイトでも失業保険はもらえるの?
  • 失業保険の受給中にアルバイトや副業はできるの?
  • もらえる条件は?もらえる場合はいくら?

こんな疑問に答えます。

アルバイトは失業保険をもらえるのか

実はアルバイトの方でも条件を満たせば、失業保険をもらうことができます。

アルバイトはもちろん、パート派遣社員の方も同様です。

アルバイトを中心にこれまで生計を立ててきた方が、雇い主側のやむを得ない事情や、個人の不足の事態で、急に辞めざるを得ないことも起こり得ますよね。

そんな方を、救済できる様、失業保険の制度は定められています。

失業保険は、次の仕事が決まるまでの間、一定の手当を支給してくれるものです。

(注:支給期間は退職時の条件によって異なります。)

さて、ではどんな人が対象になるかというと、雇用保険に加入している方が対象となります。

アルバイトパート派遣社員の方でも、

週20時間以上、継続して31日以上働いている方

であれば、雇用保険の加入対象となります。

詳細な条件は、こちらの記事もあわせてご確認ください。

失業保険|受給条件
【保存版】失業保険(手当)をもらえる条件と受給金額の違い|計算方法まで詳しく解説

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なるほど。私はアルバイトなので、社員の人が話していても関係ないと思っていたのですが、もらうことができそうです。

条件に合えば大丈夫です!まずは給与明細で雇用保険料が引かれているかを確認してみるといいでしょう。

失業保険の受給中にアルバイトや副業はOKか

失業保険を受給できることになりました。ハローワークで説明を受けてもイマイチ理解できなかったのですが、結局アルバイト副業ってどんな扱いになるんですか?

では、そちらを解説しましょう。

結論から言うと、アルバイトや副業をしてもOKです。

但し、仕事の時間や収入額によっては、失業保険がもらえなかったり、受給金額が減額されることがあります

どうやってそれが決まるのでしょうか。

詳しく見ていきましょう

前提として、失業保険の受給条件を満たした人が、手当をもらえるかどうかは「1日単位」で判断されます。

失業認定を受ける日までに、「失業状態と認められた日数分」、手当が支給されます。

失業と認められないケース

  • 1日「4時間以上」の労働をした場合
  • 1日「4時間未満」の労働でも、雇用保険の被保険者となる場合

*ここでいう労働には、アルバイトはもちろん、副業や、自営業を開始した場合も含まれます。

尚、雇用保険の被保険者となる場合とは、下記いずれかに該当する状態です。

  • 週20時間以上労働する
  • 継続して31日以上働く見込みがある

これを解釈すると、

アルバイトや副業でも、1日4時間未満であれば、失業保険がもらえるということになります

逆に、4時間以上の労働をした場合は、失業状態と認められず、失業保険は支給されません。

この時、残念ながら、収入の有無を問わず、労働した時間で判断されるため、仮に収入が0だったとしても、4時間以上の労働があると、失業保険は支給されないのです。副業や自営業の場合はこういったケースも生まれそうですね。。)

アルバイト・副業により失業保険が減額される場合

失業状態と認められていても、その「4時間未満の労働によって得られた収入」の金額によっては、手当が減額、もしくは支給されないことがあります。

これより3つのパターンで解説します。

1:失業保険を全額もらえる場合

退職前の収入と比べて、大幅に減少した収入しかなければ、調整は受けずに、失業保険(手当)は全額もらえます。

実際には下記の計算式が用いられます。

計算式:

{収入の1日分-「控除額(1,287円)」}+「基本手当の日額」=<「賃金日額」×80/100

わかりづらいですよね。。

基本手当は、失業保険(手当)のことです。また、賃金日額は退職前給与の平均です。

要は、「1日の収入(控除額を除く)」と「失業保険(手当)」を足した額が、「退職前の給与」の80%以下であれば、手当を全額支給しますよ。ということです。

2:失業保険が減額するけどもらえる場合

収入がちょっと多くなると、失業保険(手当)が減額します。

計算式:

{収入の1日分-「控除額(1,287円)」}+「基本手当の日額」>「賃金日額」×80/100

さっきと逆ですね。

「1日の収入(控除額を除く)」と「失業保険(手当)」を足した額が、「退職前の給与」の80%を超えれば、差額が支給されます。

{収入の1日分-「控除額(1,287円)」}+「基本手当の日額」ー「賃金日額」×80/100

の計算式にて、退職前給与の80%を超えた分を、手当から引いて(減額して)支給されます。

3:失業保険が支給されない場合

残念ながら、収入が高額になると支給されない場合もあります。

計算式:

{(「収入の1日分」ー「1,287円」)+基本手当の日額}ー「賃金日額」×80/100

=>「基本手当の日額」

難しいですね。。

「1日の収入(控除額を除く)」と「失業保険(手当)」を足した額から、

「退職前給与の80%」を引いても、

「失業保険(手当)」の金額以上になるほど収入が多い場合は、

手当が全額支給されません。

あらためて言いますが、これは「1日」単位の話です。そのため、支給されないケースに該当したとしても、そうでない日には支給されます。

また、全額支給されない日が発生した場合は、該当の日数分、支給を受けられる日数からは減らずに、残ります。(ちなみに1日4時間以上の労働をして、そもそも収入に関わらず手当を支給できなくなった場合も同様です。)

例えば、下記を例に見てみます。

対象条件
  • 「所定給付日数」が90日ある人
  • 「失業認定日」までの期間が原則どおり28日
  • その内、20日は手当が全額支給
  • 8日は不支給に該当

この場合、90日から20日が消化されますが、8日分は消化されず、残ります。

よって、不支給になると、短期的にはその日数分の手当が減少しますが、長期的にみると受給期間トータルの手当としては減少しないと言えます。(但し、受給期間は決まっているので、期限を過ぎてしまって、もらえないというケースはあります)

減額調整となり、手当が「一部支給された日」については、上記の「所定給付日数」が該当日数分、消化されるので注意しましょう。

失業保険はいくらもらえるの?

前述の「基本手当の日額」について、こちらの記事に計算方法や計算例をまとめていますので、参考にしてみてください。

関連記事【保存版】失業保険の受給条件と金額の違い|計算例もチェック!

失業保険|受給条件
【保存版】失業保険(手当)をもらえる条件と受給金額の違い|計算方法まで詳しく解説

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自己申告時の注意点

アルバイトや副業などの労働状況や収入については、ハローワークで自己申告する必要があります。

最初に手続きのためにハローワークへ行くと「失業認定日」が決まり、28日サイクルで申告しに行くことになります。

ここで、虚偽の報告をしないようにしましょう。

虚偽が発覚した場合、失業保険(手当)がもらえなくなるどころか、それまで受給した金額の返還に加え、手当の2倍の金額の納付を命じられます。

俗に3倍返しと言われています。。。。

ただでさえ、失業中は生活が苦しいのに、3倍はひとたまりもないですね。。。

これぐらいは言わなくてもいいだろうと勝手に判断せず、迷うことがあれば、ハローワークの職員さんへ相談するとよいでしょう。

その他のアルバイト・副業の注意点

失業保険を受給するにあたって、もう一つ注意があります。

これまでOKと言いましたが、特定の期間においては、アルバイト・副業の労働をしてしまうと、手当がもらえなくなります。

この期間を「待機期間」と言います。

待機期間は7日間です。最初にハローワークへ行き、失業の認定を受けてからの7日間が該当します。

失業保険を受給したい場合は、この期間だけ労働は何もしないようにしましょう。

まとめ:失業保険の受給中でもアルバイトや副業はできる

ポイントを整理します。

  • アルバイトでも失業したら手当がもらえることがある
  • 失業保険の受給中にアルバイト副業をしてもOK
  • 収入金額によって、手当が減額もしくは不支給になることもある
  • 不正をしたら3倍返しになる。。。
虚偽の申請はせず、正しく理解して収入を確保しましょう。
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