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3分でわかる!年金生活者支援給付金【誰が対象?支給期間は?】

11月 21, 2019

年金生活者支援給付金

2019年10月1日より消費税10%の増税に合わせて、年金生活者支援給付金制度もスタートしました。

  • 年金生活者支援給付金って誰が対象になるの?
  • 受給期間はいつからいつまで?
  • もらうには請求手続きが必要?

こんな疑問に回答します。

年金生活者支援給付金とは

年金生活者支援給付金は、収入の少ない年金生活者に対して、少しだけ年金を増やしてあげる制度です。

増税により、生活への支障影響が特に大きく、経済的な援助を必要とする人に向けて用意した背景があります。

対象者(条件)と受給金額|誰がいくらもらえるの?

前提として、国民年金受給している人が対象となります。

老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金の3つの種類ごとに、条件が異なるので、それぞれで整理します。

老齢基礎年金

対象者(条件)

一般的な老後に受け取ることができる「老齢基礎年金」の対象者は、下記の条件をすべて満たす人です。

  • 65歳以上の「老齢基礎年金」の受給者
  • 同一世帯の全員が住民税が非課税
  • 前年の年金受給額を含めた収入の合計が「879,300円」以下 *

障害年金・遺族年金などの非課税収入は含まれません。

対象者には、「老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

尚、住民税が非課税の人とは、主に下記のいずれかに該当する人です。

  • 生活保護を受けている人
  • 障害者、未成年者、寡婦(夫)で、前年の収入の合計が125万円以下
  • 前年の収入合計が一定の金額以下

一定の金額の計算式:

 35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+21万円

受給金額

月額5,000円が基準となります。

但し、保険料を納付した期間と、支払いが免除された期間によって、金額が変動します。

基本は、計算式(1)+(2)の合計金額が支給されます。

計算式

(1)納付に基づく額(月額) = 5,000円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月

(2)免除に基づく額(月額) = 10,834円× 保険料免除期間 / 被保険者月数480月

尚、ご自身の保険料納付済期間や保険料免除期間については、「年金証書」や「支給額変更通知書」などでご確認できます。

年金を受給されている方であれば、年金の請求手続きの1〜2ヶ月後に「年金証書」がお手元に届いているはずです。「支給額変更通知書」は金額に変更が生じた時に送られてきます。

金額が変動する人の3つのケース

1:前年の収入が一定の金額の範囲の人

前年の年金収入額と所得額の合計が、「779,300円」を超え「879,300円」以下である方には、別途調整が入ります。

詳しくは日本年金機構の運営サイトをご確認ください。

2.保険料の免除期間があった人

計算式(2)の「10,834円」が免除の種類によって変わります。

免除の種類 金額
全額免除 10,834円
3/4免除
半額免除
1/4免除 5,417円

保険料全額免除、3/4免除、半額免除期間は「老齢基礎年金満額の1/6」

保険料1/4免除期間は「老齢基礎年金満額の1/12」

となっています。

尚、こちらは毎年度の老齢基礎年金の額の改定に応じて変動します。

3.昭和16年4月1日以前に生まれた人

*2019年10月現在、78歳以上の人が対象となります。

こちらに該当する人は、計算式の「被保険者月数(480月)」の数字が変動します。

具体的には、

[昭和15年4月2日〜昭和16年4月1日まで]に生まれた人は、480月から「12月」を引いた468月になります。

1年ズレるごとに「+12月」を480月から引いていきます。

一覧を日本年金機構の運営サイトでご確認いただけます。

障害基礎年金

対象者(条件)

障害基礎年金を受給している場合の対象者は、下記の条件をすべて満たす人です。

  • 障害基礎年金の受給者
  • 前年の所得が「4,621,000円」以下

*障害年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。

*「4,621,000円」は扶養親族の数に応じて増額します。

対象者には、「障害年金生活者支援給付金」が支給されます。

受給金額

障害等級によって受給金額が異なります。

障害等級1級:6,250円(月額)

障害等級2級:5,000円(月額)

遺族基礎年金

対象者(条件)

遺族基礎年金を受給している場合の対象者は、下記の条件をすべて満たす人です。

  • 遺族基礎年金の受給者
  • 前年の所得が「4,621,000円」以下

*遺族年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。

*「4,621,000円」は扶養親族の数に応じて増額します。

対象者には、「遺族年金生活者支援給付金」が支給されます。

受給金額

月額5,000円が基準となります。

ただし、2人以上のお子さんが「遺族基礎年金」を受給している場合は、5,000円をお子さんの数で割った金額がそれぞれに支給されます。

例:2人の子が遺族基礎年金を受給している場合(1人あたりの金額)

5,000円 ÷ 2 = 2,500円(月額)

受給方法(申請手続き)|どうやったらもらえるの?

対象者には、日本年金機構から「年金生活者支援給付金」の請求書が届きます。

届いた請求書を返送するだけで、申請手続きは完了です。

この申請が遅れてしまうと、遅れた分はもらえなくなってしまうので、忘れず早めに対応しましょう。

尚、2019年4月1日の時点で、年金を受け取っている人には、日本年金機構が条件判定を行なっています。この判定結果に基づいて請求書が送られます。

また、2019年4月2日以降に年金を受取ることになった人は、年金の「裁定請求書」と一緒に、「年金生活者支援給付金」の請求書を提出することになります。

「裁定請求書」も「年金生活者支援給付金」の請求書も日本年金機構から届きますので、漏れずに確認しましょう。

老齢基礎年金の支給条件はきびしめですが、障害と遺族基礎年金は、すでに受給されている人にとって比較的ゆるい条件となっています。

万が一、条件に合っているのに、届いていないという方は年金事務所へ問い合わせてみるのがよいでしょう。

支給期間|いつからいつまでもらえるの?

最初の振込みは2019年12月になります。

2019年10月分からが対象となりますが、10,11月分は12月に支給されます。

手続きをしてすぐに支給されるわけではないので注意しましょう。

その後も条件に該当している間、継続的に支給される制度となります

年金を繰下げする場合の注意点

老後の年金を繰下げて受給しようとしている人は、注意したい点があります。

繰下げ受給開始まで「年金生活者支援給付金」も支給されない

老齢年金の受給開始と合わせての支給になります。

そのため、支給を繰下げた場合は、65歳からもらえる「老齢年金生活者支援給付金」も、老齢年金を受給するまでは、支給されなくなってしまうのです。

「年金生活者支援給付金」の要件を満たせない可能性

「年金生活者支援給付金」を受給するには、収入要件があります。

老齢基礎年金を繰り下げることで、年金の受給額が増加しますので、その結果、「老齢年金生活者支援給付金」はもらえなくなる、ということもありえます。

但し、一定期間繰下げをすることで、老齢基礎年金の増額分が、「老齢年金生活者支援給付金」の金額を上回ります。

繰下げをご検討の際はこちらを知った上で、判断できるといいですね。

まとめ

ポイントを整理します。

  • 老齢給付は、生活保護など一定の経済的援助を必要としている人へ支給
  • 障害、遺族給付は、所得462万以下が対象(注:扶養数で変化)
  • 2019年10月分から継続的に支給
  • 老齢年金の繰下げを検討している人は注意が必要

対象者には通知が届きますが、申請漏れの無いよう早めに手続きしてくださいね。

万が一、条件に合うのに通知が来ない人は、お近くの年金事務所へ確認しましょう。

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